遙かなるモスクワへの道(NO1)
遥かなるモスクワへの道
(副題)
北京〜ウランバートル〜モスクワ  7865km列車の旅

序章 8月31日 北京へ飛ぶ

 1998年8月31目、若干の心の昂ぶりのなか、成田空港のゲートC・58をくぐり、中国国際航空公司926便に乗り込んだ。
 機体はA340ー400型、エアバスの最新鋭機である。これば幸先がいい。
 15時21分、予定よりちょっと遅れて成田空港をテイクオフ。いよいよい北京からウランバートル経由でモスクワまでの列車の旅へのスタートである。
 出発前には一応、妻に北京〜モスタワ閥列車の旅に行こうかと聞いたが、案の定、「冗談でしよう。5泊6日の乗りっぱなしの汽車の旅、しかもシャワーなしでほ。どうぞお好きなように」と予想通りの答えだった。
と云うわけで身軽な一人旅となった。
 計画に当たっては、私の案をもとに、旅行会社のアドバイスを受けながら、計画を作成。それに基づき、切符の購入、ホテルの予約などは旅行会社に手配をお願いし、やっと出発にこぎつけたのであった。
 その間、ロシア大使館、モンゴル大使館、中国大使館などへの諸手続、主としてビザの購入などは自ら行った。しかしながら、これらの手続きは旅行会社に頼んだ方が効率的かつ経済的であることが後でわかった。
 さて、飛行機は快調に飛び続け、ソウル上空、大連の南方を通り、
 17時25分(現地時間、以下同じ)、北京国際空港にタッチダウンした。空港からは例によってバス利用。
これは、出来る限りその国の人々に直接接することが出来、かつ経費節減を兼ねるというメリットもある。取り敢えず、明日の出発駅の確認もあり、北京駅行きに乗り込んだ。料金は20元。約30分程度で北京駅に到着。駅の構内、特に改札口付近などを見て回り、そこからホテルへ向かった。
 今日の泊まりは京倫飯店。ホテルのカウンターでチェックイン、ここですでに同ホテルに到着していた中国の旅行会社の人から北京〜モスクワ間の切符を受領し、取り敢えずモスクワまでの列車の旅の準備は完了した。
 どういうわけか、この種の切符は日本国内では受け取れないので切符を受領するまでは、非常に気にかかる。
 部屋に入ると予想とは違い小綺麗なホテルで先ずは一安心。ホテル内で夕食をとり、いよいよ明日の出発を待つぱかりとなった。ベッドに横たわりながら、日本の旅行会社がくれたパンフレットから北京モスクワ間列車の旅についての注意事項をもう一度復習することとした。
 1、トイレットペーパ(ロール型)は十分持っていくこと。
 2、ポケットティッシュ、ウエットテイッシュも十分に持っていくこと。
 3、食堂車のメニューは単調なので、携帯用調味料を持参した方がいい。
 4、車両内では、熱い湯のサーピスがあるのでコップとかインスタント製品を持参すると便利。
 5、食堂車は原則としてその国の食堂車が使用され、その国の通貨しか使えない。
 6、薬は携行した方がいい。風邪薬、下痢止め、胃腸薬、頭痛薬なと。
 7、通賃は円より、米ドルが便利です。
了解了解。調味料と薬を除いて準備完了。
ホテルの部屋の壁に向かい、明日からのつつがない旅を祈って、ビールで一人で乾杯し、眠りに就いた。
遙かなるモスクワへの道(NO1)

     

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