ティモール短信(NO10)    
ティモール短信(No10)
JDRACEOD東ティモール現地代表
    久光 禧敬

 2006.4.17
 F−FDTL(東ティモール国軍)隊員591名の大量脱走、それに伴う脱走隊員の全員解雇について、東ティモール政府は各国外交団への説明に大童の状態です。大量脱走の原因については、国軍司令官のリーダーシップの欠如、東側出身者と西側出身者の人事的取り扱いの格差(東側出身者への優遇)などが挙げられているようです。多数の国民は、国軍司令官の脱走隊員への解雇の理由が説明不足と思っているようです。そこで大統領、総理大臣、国防大臣が国軍司令官をどのように処遇するかについての関心が集まっているようです。
 しかし、大量に脱走したF−FDTLの隊員も基地から銃などの武器は持ち出しておらず、極端な治安問題には発展しないようです。どこまで組織的に脱走したのかは闇の中です。本当のところ首都ディリ市で生活していて緊迫感は全く感じません。
この国の治安対策の司令塔は内務大臣ロバト氏です。私どもEOD TRAINING(不発弾処理教育)のカウンターパートでもあります。彼の兄ニコラウ氏は大変人気があったそうで、この国の第2代目の大統領でした。(この国の大統領の数え方も複雑で公式には2001年に選ばれた現在の大統領ガスマウが初代ですが。インドネシア統治時代から数えると3代目です。)1977年?その彼もインドネシア軍に殺されましたが、その人柄と勇気は、国民から尊敬されています。
 そういう事情もあり、ロバト氏は内務大臣着任時、大変人気と期待があったようですが、着任時の公約をほとんど果たすことが出来ないようで人気も下降気味だとか。その彼も現在、国内の治安態勢の確立に向け采配をふるっていますが。ここらが彼にとって正念場なのかも知れません。
 彼の大臣室の前に行きますと連日訳のわからない、服装も綺麗でない人がずらりと陳情のためか、面会待ちをしています。このため私はアポイントした時間に彼となかなか会えません。もう本当に慣れてしましました。この国では私にとって「待つこと」が仕事の大半を占めます。
 でも東ティモールの大半の人々は温厚でよく働く国民です。働き方が良くなれば将来は開けるかも知れません。
 先週は聖週間で東ティモールはキリスト教徒が多いため、日曜日の「復活祭」にいたるまで、「枝の主日」「聖木曜日(最後の晩餐の日)」「聖金曜日(キリストの十字架上の死の日)」と続き、厳粛な日が金曜日の深夜まで続きました。金曜日は深夜に至るまで、教会では司教の説教があったようです。あけて土曜日は、キリスト教徒の人々は、40日間の肉絶ち(特に毎週金曜日)から解放され、そして復活祭を向かえたのです。人々もやっと普通の生活に戻りました。この国は意外にも敬虔なキリスト教徒多いのにびっくりしました。
 私の事務所の庭にもブーゲンビリアの花が咲き誇っています。日本は桜もそろそろ東北地方に向け北上している頃でしょう。今日はこの辺で。 (若干年代に違いがあるかも知れませんがよろしく)                                  久光 記
遙かティモール短信(NO10)

     

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