王土会会報 第24号 (16.4.1)
目次

  1、ご挨拶  王土会代表理事 新井光雄
 2、講演会について
 3、インターネット(防衛通信基盤)
   (1)DUの必要性 
   (2)DUの整備
   (3)DUの提供するサービス
 4、会員の近況
 5、新入会員、 訃報
 6、お知らせ


  ◎ ご挨拶
  王土会代表理事
       新 井 光 雄

 全国の王土会会員の皆様明けましておめでとうございます。皆様には、新しい年をお元気に迎えられたことと、心からお喜び申し上げます。
 昨年の王土会は例年通りの事業(年一回の総会、年2回の会報)のほか、王土会会員名簿の改正・発行を行いました。近々皆様のお手元に届くことと思います。
 会員獲得については、徐々に効果が出てきており、今後とも、ご支援・ご協力を宜しくお願い申上げます。
 さて、昨年はイラクに始まりイラクに終わった1年であったといえると思います。米国のブッシュ政権は3月、イラクに武力攻撃を行い、米国の圧倒的な軍事力によって、バクダッドは陥落し、フセイン政権は崩壊しました。
 ブッシュ大統領は、5月、主要な戦闘は終了したと宣言しましたが、それは新たな戦いの始まりとなりました。フセイン政権の残党や国外から入り込んだ国際テロ組織メンバーによるゲリラ攻撃や自爆テロが激化し、犠牲者が増え続けています。しかも、テロの対象は米英軍にとどまらず、国際機関や文民にまで及んでおり、そのような中で、奥大使、井ノ上1等書記官の2人の外交官が、テロの凶弾に倒れました。邦人として初めての余りにも痛ましい犠牲となりました。
 12月13日、フセイン元大統領が拘束されましたが、拘束後も、治安状況は必ずしも改善されておらず、自衛隊を派遣する日本にとって重大な関心事であります。
 北朝鮮による拉致事件の解決も進展せず、「核の脅威」が続く中で国民の不安も高まっています。対話による解決をめざして、米朝中の3者協議が4月に北京で開かれ、8月には日韓ロも加わった6者協議が、やはり北京で開催されましたが、「検証可能で不可逆的な」核廃絶を求める米国や日本などと、「安全の保障」を取り付けたい北朝鮮との間には大きな隔離があります。今後の6カ国協議の進展を期待したいものです。
 春に、東アジアを中心に世界を襲ったのは、新型肺炎(SARS)でした。中国南部から発したとされるこの伝染病は、中国本土や台湾や香港などで、800人近い犠牲者を出しました。
 国内に目を転ずると、わが国の国防政策にとって極めて重要である「有事法制」が6月に制定されました。長年にわたりタブー視されてきた有事法制が整備されたことは、日本の安全保障にとって画期的な意義を持つものであります。さらに、衆議院解散で廃案となっている防衛庁の省昇格問題が早期に成立することが望まれます。
 イラクへの自衛隊派遣を可能とするイラク復興支援特別措置法案は、7月に与党3党などの賛成多数で成立しましたが、国際貢献や安全保障という基本にかかわる重要法案は、与野党が一致して成立させることが望ましい。自衛隊がPKO以外で外国の領土で活動するという日本の国際協力に新たな展開をもたらす歴史的決断を行いました。これを受けて、政府は12月9日、自衛隊と文民のイラク派遣に関する基本計画を決定しました。
 小泉首相は9月の自民党総裁選に圧勝し、11月の総選挙で、自民、公明、保守新の3党で269議席の絶対安定多数を獲得し、小泉政権の存続が決まりましたが、自民党は目標にしていた単独過半数には達せず苦戦を強いられ、一方、民主党は自由党との合併効果もあり躍進し、大幅に議席を伸ばしました。政治の構図は、2大政党化に向かう様相を見せています。
 政府は、12月にミサイル防衛システムの導入を決定し、同時に「日本の防衛力の見直し」も閣議決定され、2004年末に新しい防衛計画の大綱が策定されます。
 小泉内閣は経済問題特にデフレ対策や年金問題など、克服しなければならない問題を多数抱えており、内外ともに、難問山積の中で2004年を迎えましたが、本年がわが国及び国際社会にとって、幸多い一年になることをお祈りしたいと思います。
 平成15年度の陸上自衛隊の改編のうち、武器科関係は次ぎのとおりであります。
(1)北部方面隊
  ・第5後方支援隊の新編(機能別編成へ)
   (第5師団を旅団化)
(2)中部方面隊
  ・第10後方支援連隊の改編(機能別編成へ)
  ・第13後方支援隊の改編(武器中隊を廃止
    して2個整備中隊を新編)
  ・中部方面武器隊を廃止して中部方面後方支援
   隊を新編
  ・関西補給処の改編(機能別編成へ)
   武器部を廃止して装備部を新編
 その他武器化学課の課員のうち調達関係の要員8名が補給統制本部に移り、武器化学課の定員は58名から50名になります。
 最後になりますが、本年の王土会総会は本誌別欄にご案内のとおり5月28日(金)に実施されます。総会には多くの会員の皆様方のご来場を理事一同心からお待ち申し上げております。

◎ 講演会について
 久光総括理事にお骨折り頂き、5月28日(金)の総会時に元航空幕僚長平岡裕治氏から講演をして頂くことになりました。演題「イラク戦争とフランス・ドイツの対応」(仮題)などをお話し頂けると伺っております。会員皆様の多数の出席をお待ちしております。
(平岡裕治氏の略歴)
・ 昭和39年防衛大学校卒業(8期)
・ 元航空幕僚長(空将)
・ 現在全日空顧問
 
◎ インターネット

 今回は自衛隊の情報通信技術(IT)の中核となる施策のひとつ、高度のネットワーク環境を整備するための防衛通信基盤(defence information infrastructure)について紹介致します。
 自衛隊では略して「DII」と呼ぶことが多く、「DII」は、防衛庁・自衛隊が保有する各種のコンピュータシステムに共通すたネットワークを構築するものです。
※ 以下の内容は日本の防衛を考える情報誌(セキュリタリアン)の平成15年8月号に掲載されたものです

DIIの必要性
 近年、軍事の分野において「情報優越」という言葉がよく使われます。この言葉は、元々米国の統合参謀本部が1996年に公表した「統合ビジョン2010」という文書の中で提唱されたコンセプトで、情報の認知、収集、処理、伝達を迅速かつ的確に行うことについて相手方に優ることを意味します。防衛庁がIT革命への対応として取り組むべき施策の全体像や方向性を示すために、平成12年に策定した「防衛庁・自衛隊における情報通信技術革命への対応に係る総合的施策の推進要領(IT要綱)」においてもこのコンセプトが述べられています。すなわち、IT要綱の中で定められた「基本方針」では、「…防衛庁・自衛隊のあらゆる分野を高度に情報化することにより、情報優越を追及し、防衛力を総合的かつ有機的に運用し得る基盤を体系的に構築する」とされています。
 また、「情報共有」というコンセプトも近年、重要視されています。自衛隊を統合的かつ有機的に運用し、防衛力を発揮するためには、中央から第一線に至る全てのレベルにおける指揮官や幕僚が多種多様な情報を共有し、戦況に対する共通の認識を持つことが重要です。
 ところが、防衛庁・自衛隊が保有するコンピュータ・システムやネットワークは、各自衛隊、各業務ごとに整備してきたことから、必ずしも適時適切な情報の伝達・共有が可能とはなっていないと考えられます。例えば、航空自衛隊には、バッジという各地のレーダーサイトが入手した航空機の航跡情報を処理し、伝達するコンピュータ・システムがあります。この情報は、市ヶ谷にある防衛庁長官の指揮命令を支援するための中央指揮システムにリアルタイムで伝達されるようになっています。つまり、市ヶ谷にいる防衛庁長官以下の主要幹部が、航空自衛隊の主要な指揮官と、この航跡情報を共有できるように双方のシステムが連接されています。したがって、この航跡情報は現在、既に必要な範囲では適時適切に共有されていると考えられます。
 しかし、近年議論されている前記の「情報共有」とは、一般的に言ってより広範囲での情報の共有を意味しています。例えば、市ヶ谷にいる陸上自衛隊の幹部以外にも第一線の指揮官にもこの航跡情報を伝達する必要性も生じるかもしれません。このような場合、陸上自衛隊の第一線の指揮官が使用しているコンピュータ・システムとバッジ・システムを個別に連接する方法もあります。しかし、必要が生じるたびに、いわば対症療法的に個々のシステムを連接するような方法では、これから防衛庁・自衛隊に求められる「情報優越」や「情報共有」を実現することは困難である、という発想に立つのがIT要綱であり、DIIの整備の背景にある考え方です。すなわち、個々の情報をどのようなコンピュータ・システム間で共有するか個別に決めた後に、その必要な範囲内でコンピュータ・システムのネットワークを整備するのではなく、全てのコンピュータ・システムが加入し得る共通的なネットワークを整備することによって、防衛庁・自衛隊全体を通じた情報共有を可能にするという考え方です。(図 DIIの整備の背景等)
DIIの整備

 防衛庁・自衛隊の各種コンピュータをネットワーク化する場合、第一に考慮しなければならない事項があります。情報セキュリティです。防衛庁・自衛隊のコンピュータ・システムには、非常に秘匿性の高い情報を扱うシステムがあります。例えば、先ほど述べた中央指揮システムのような自衛隊の作戦に直接関係するような指揮系システムと呼ばれるグループです。このようなシステムは、外部からのサイバー攻撃を受けたり、また外部へ重要な情報が漏洩しないように、インターネットとは接続しないようにすることが重要です。
 他方、日常的な事務に使用するような一般業務系のシステムは、秘匿性の高い情報を扱っていませんし、一般的に言ってその業務内容は、外部との情報交換の必要性が高く、インターネットと接続していることが求められるシステムが多いと考えられます。
 以上の理由から、DIIは、秘密のデータを扱うシステムを結び、インターネットとは接続しないクローズ系と呼ばれるネットワークと秘密のデータは扱わないシステムを結び、インターネットと接続するオープン系のネットワークを整備することとしています(図 DIIの整備の背景等)。
 

 これまでの整備状況及び今後の整備計画は、以下のとおりです。

〇平成13年度は、DII全体の設計及びオープン系の詳細設計を実施しました。
〇平成14年度は、前年度の詳細設計を受けてオープン系を構築し、年度末の平成15年3月27日に、統合幕僚会議事務局にDII管理運営室を新編し、オープン系の運用を開始しました。オープン系については、平成15年度以降も、各種システムを逐次ネットワークに収容していく予定です。また、クローズ系の詳細設計を、14年度及び15年度の2ヵ年で実施しました。
〇平成16年度は、クローズ系の構築を開始し、同年度末にはDII管理運営室の態勢を強化してクローズ系の運用を開始する予定です。
DIIの提供するサービス
 DIIは、加入する各システムに対して、例えば次ぎのような共通に利用できるサービスを提供します。
○ 電子メールサービス
 加入するシステムに対して、防衛庁内部での電子メールの送受信機能を提供します。また、オープン系においては、インターネットを介した部外機関のシステムやパソコンとの電子メールの送受信機能を提供します。
○ www(world wide web)情報閲覧・公開サービス
 部内の各システムがweb機能を利用して庁内に情報を提供できるようにします。また、オープン系の場合は、部外のwww公開情報を閲覧できるようにするとともに、部外に情報を公開できるようにします。
○ セキュリティ機能
 部外・部内からの不正攻撃からDIIを防御するためにファイアウォール機能を提供します。具体的には、DIIとインターネットとの出入り口や各システムとDIIの中枢部分との接続点にファイアウォールを設置します。
 また、電子メールやwww閲覧に対しウィルスチェックを行うほか、加入システムの端末などにウィルスチェック機能及びウィルス駆除機能を提供します。
 このほか、電子メールが第3者によって「盗聴」や「改ざん」がされないようにするためPKI(Public Key Infrastructure)(注1)、すなわち公開鍵暗号(注2)による本人のデジタル認証という対策があります。DIIにおいても、このPKIによる電子証明書の発行サービスを提供します。
○ 通信監視機能
 DIIが使用する各種回線における通信使用状況を常時モニターし、通信容量が急激に増大したような場合に、他の経路を使用するように通信を統制するなど、回線の有効利用を行うサービスを提供します。
(注1)PKI:公開鍵暗号方式及び電子証明書を用いて、通信の安全を確保するための環境をいう。なりすまし、盗聴、改ざんなどを防止し、流通する情報の安全性をたかめる。
(注2)公開鍵暗号:対になる二つの鍵を利用してデータの暗号化及び複合化を行う暗号方式
情報共有の実現へ
 IT要綱には、次ぎのように書かれています。
「防衛庁・自衛隊全体を通じた情報の自在な伝達・共有を実現し、情報優越を追求するためには、音声・映像・データ等の媒体を利用する各種の通信システムや、各種の業務を処理するコンピュータ・システムが、個々に独立して運用されることなく、基盤を共通にするネットワーク的な環境の下におかれることが最低限必要である」
 この「ネットワーク的な環境」を提供するのがDIIです。ここで注意していただきたいのは、このようなネットワーク的な環境自体は、情報共有を実現するための最低限の条件だということです。個々のシステムがネットワークとして接続していなければ、そもそも情報の共有はありません。しかし、ネットワークが整備されたからといって、そのこと自体で防衛庁・自衛隊全体を通じた情報共有が実現するわけではありません。個々のシステムの運用者が、実際に情報共有を伸展させるという決意のもとに、具体的に情報共有の内容、範囲、程度を決めて実行していくことによってはじめて、IT要綱の目指す「情報優越」や「情報共有」が実現することになるのです。

◎ 会員の近況

  鹿児島県姶良郡蒲生町 有村 穆尚
 昭和63年12月自衛隊鹿児島地方連絡部を最後に定年退官、15年経過いたしました。その後、損害保険会社の火災・新種の損害査定を10年、定年退社後現在は郷里の社会福祉協議会の事務局長を拝命して五年目になります。但し現職も平成17年2月16日には町村合併に伴う社会福祉法の規程により解任されることになってます。
 平成17年度からは王土会へも必ず出席したいと思ってますのでよろしくお願い致します。

    茨城県牛久市  荒海 巌
 会報23号別冊、山本誠元海将講演記事は、胸のつかえがおさまる思いで拝読いたしました。自衛隊の高官が該博な見識をもって、中国の専門分野の人々に忌憚のない意見を述べ、議論されていることを頼もしく思い、更に山本提督の活躍を期待しております。
 平成15年4月に、出身校同窓会主催の高校卒業50周年の祝賀式典に招かれ、挨拶をする機会を与えられて、母校在校生の前で、「自衛官としての思い」を、特に憲法、有事法制、自衛隊の国際貢献等について述べました。来賓出席の高校後輩の梶山代議士(元副総理梶山静六氏の長男)から「国政の場で正しい姿にしていきます」旨の決意を直接聞いて参りました。
 国難に殉じた英霊に永遠の祈りを捧げ、陸軍の伝承などを未来に繋ぐ主旨に賛同し、私は平成14年に偕行社の会員として入会いたしております。以上近況報告します。

      東京都八王子市  稲川 博司
 王土会会報楽しく読んでます。
気になるのは、会員の訃報、先輩の他界は心が痛む。
幹校同期は約二割が鬼籍に入り、私も間違いなくこれらに近づいている。
 総会で懐かしい顔と合うと、体の調子と身内の話が主で、現役時代・今後の話しなどが少なくなった。何とか前向きの話が出来ないものかと何時も想う。終生現役ではないだろうか!
 ボケ・ランクがある本に出ており、自己評価したら初期でした。
・ 初期:物忘れが多くなって来た。
・ 中期:道を迷う等の見当識障害が出てくる。
・ 末期:自分の名前も満足に出てこない。
会の発展と皆様のご長命を祈ります。

     北海道札幌市  石井昌男
 会報送付ありがとう御座います。諸先輩方々お元気でご活躍と伺い懐かしさとともにさすが武器職種だと誇りを感じております。
 私儀、退職後JA道央にて交通事故賠償査定業務に携っておりますが、契約者を通じて交通事故の悲惨と賠償制度の厳しさを肌身に感じながら少しでも当事者方々のお役に立てればと念じつつ業務に携っております。 また余暇には、春・夏・秋はゴルフで乾杯、冬は雪見で乾杯と四季折々を満喫しております。
 イラク派遣等自衛隊を取り巻く環境が益々厳しくなる今日、会の益々のご発展と会員皆様方が元気でご活躍されることを祈念申し上げます。

      茨城県稲敷郡阿見町  井元 潔
 退官そして防衛メーカー勤務の後、阿見町役場(教育委員会)の嘱託勤務四年になります。糖尿病歴17年ですが、セルフコントロールが十分であれば何等症状無し。一病息災です。
 健康第一の「H・A・I」(ハイ)主義、すなわち、日常生活の基本を「畑」「歩き」「インターネット」にして、楽天家である事を心掛けています。

      埼玉県鴻巣市  鎌田 武司
 王土会会員の皆様にはご無沙汰ばかりで申し訳ありません。陸上自衛隊を退職して既に13年が過ぎ、年齢も68歳となりましたが、お蔭様で家内と2人で毎日を元気に過ごしています。
 OBとなってしまった現在、もはや防衛力整備に直接関与することはできませんが、陰にあって防衛力整備にお手伝いできることはないものかと模索しているところです。お声を頂戴できれば出かけていってもよいと思います。
 現在は、幹部学校のご配慮で、年1回「国家兵站」について学生にお話をさせていただく機会に恵まれており、現職の方々の若い気に接する絶好のチャンスとばかり、張り切って出かけて行ってる状況です。
 退職時の旧制服に階級章、部隊章、防衛記念章を付けて、何時でも出動できるよう準備を整えてはいますが、この方はもう現実の役にはたちませんね。
 退職されると皆様それぞれにいろいろなお過ごし方をなされておられるようですが、くれぐれも自愛専一にされ、何時までもお元気にお過ごしいただきたく思います。まずは近況のご報告まで。

        千葉県柏市  平田 卓次
 平成2年退官後の勤務は2社目、職場が市内のため楽々通勤、天気の良い日は自転車、徒歩でのんびり通勤しています。
 のんびりもよくないので、手先の運動にと仏像彫刻を習っています。
 彫刻刀を持った時は全神経を集中し、無心で彫りたいのですが雑念多く思うようにできません。しかし、仏像を彫ることは自己を彫り下げていくことでもあり、自己を捨て仏に出合う道であることを信じ、生涯に一体満足できる聖観音像を彫り上げたいと思っております。

      福岡県北九州市  福永 義人
 定年退職後は自衛隊についての情報に疎く王土会会報にて新たな知識を得ることや懐かしき知己の方々の消息を知ることができありがたく拝読しています。
 平成元年に定年退官、平成13年3月まで住宅管理会社のマネージャーとして働き勤務を終えました。その後、腰椎辷り症のリハビリ治療に一年間専念しましたが完治が難しく、2年目の昨年4月から在職中より興味関心があった陶芸を学ぶため北九州市老人大学に入学、新たな生きがいを求めています。
 教室は60歳より71歳までの男女24名が学んでいますが、年齢が上より4番目に位置しており、新しい仲間に助けてもらいながらこの10ヶ月間、粘土をこねイメージどおりの姿に成形できない不器用さと画才のなさ、また指のあかぎれに悩まされて、「ろくろ」を廻すことに没頭しています。「ろくろ」を廻すことに集中することにより雑念が生ぜず精神衛生に大変良い影響を与えてくれ「健康寿命」が延び家族や社会に迷惑をかけない人生が送れると思っています。
 その他暇な折には遠近を問わず博物館・美術館巡りを楽しみ「好奇心があると老けず、刺激と緊張感が若さを保つ」を具現しています。また、格好の被写体を見つけてはデジカメにて写し、パソコンでの整理など頭の体操をしています。
最後になりましたが、理事田中敏勝氏にはAOC入校時同室にて起居を共にさせて頂き大変ご迷惑をお掛けしました。楽しい思い出です。理事として益々のご活躍をお祈りいたします。遅くなりましたがまずは近況報告まで――

      茨城県稲敷郡阿見町  藤井 光春
 約10年勤めた会社を平成13年数百名のリストラと同時期に退職、毎日が休みとなった矢先突然脂汗と嘔吐更にひどい目まいで足腰も立たない状態となり入院、メニエル病とのこと、以後2度ばかり再発、ひどい耳鳴りと難聴に馴れながら1人での外出は極力控えるような生活をしております。
 健康の有り難さを痛感しながら――

      北海道千歳市  古幡 直
 昭和62年定年退官、同年(株)ジャックスへ就職、アッ!という間に13年が過ぎて退社。
 これを機に兄弟3人でリサイクルショップを経営、3年程になります。武士の商法ながら順調な商いを続けております。
 自らの定年を75歳目標に頑張る心算です。お客様の笑顔に支えられて「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」を合言葉に兄弟仲良くやっていきたいと思っています。

 ☆ 新 入 会 員(平成16年4月1日現在)
     「どうか宜しくお願い致します」
鶴見 利男(関東処)    松永 美之(武校)
細川 忠(武校)      山中 武夫(補統本部)
城御堂 義雄(武校)  

訃 報
「心からお悔やみ申し上げます」
柴田 次男 (会監)  [平成15.3]
武田 吉巳 (東北処)[平成15.4]
田谷 純治 (武校)  [平成15.5]
八代 孝  (十条)  [平成15.8]
田中 隆  (十条)  [平成15.8]
勝見 叶  (技本)  [平成15.10]
木村 和  (資統)  [平成15.11]
井手 正雄 (資統)  [平成15.11]
宮竹 常完 (中方総監部) [平成15.11]
淵崎 昭見 (十条)  [平成15.12]
(王土会理事で把握した範囲の物故者のご氏名を掲載しております。)

 お知らせ

◇ホームページの開設について
 ここ数年、ITの普及には目覚ましいものがあります。会員の皆様にもインターネット等で楽しんでおられる方も多いかと思います。
 王土会においてもホームページを開設すべく準備を進めております。掲載内容については、王土会会報・理事会からの連絡・掲示板等の掲載を検討しておりますが、個人情報の管理等の問題もあり総会に図ったうえで決定したいと考えております。因みに王土会ホームページを試験的に開設しておりますので興味のある方はアクセスしてみて下さい。アドレスは―
「http://members.jcom.home.ne.jp/oudokai/」、
パスワードには「password」の文字を入れて下さい。

◇ 名簿の配布について
 昨年度名簿の改正を行いましたが、多数の会員の皆様からご購入の申し込みを頂き、有難うございました。5月18日の総会時にお渡しする予定にしております。総会に出席されない方には後日送付させて頂きます。




















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