王土会会報 第22号 (15.4.1)
目次

  1、ご挨拶 王土会代表理事 新井光雄
 2、講演会について
 3、
インターネット(陸上自衛隊の師団等の改編
   (1)新型師団及び旅団群の全貌
   (2)西部方面普通科連隊の新編

 4、会員の声
 5、新入会員、 訃報
 6、
編集後記

  ◎ ご挨拶
王土会代表理事
       新 井 光 雄

 全国王土会会員の皆様明けましておめでとうございます。皆様にはご家族お揃いでご機嫌うるわしく、新年をお迎えのことと拝察申し上げます。
 昨年の王土会は例年通りの事業を順調に運営しましたが、王土会発足40周年に当たりましたので、総会時に志方俊之氏の記念講演を行いました。お陰様で会員皆様のご好評を頂きましたので、今後とも総会時に講演を行い花を添えたいと考えております。会員の獲得については会員の皆様にご協力をお願いし、理事も獲得に努力してきましたが、今後も継続して推進していきたいと思いますのでご協力を宜しくお願い致します。
 新しい年を迎え、昨年の内外の状況を振り返ってみますと、最大の出来事は北朝鮮による拉致事件でありましょう。9月17日に史上初の小泉首相と金正日北朝鮮総書記の日朝首脳会談の席上で、金総書記が「拉致」を認め、生存者五人、死亡八人との消息が明らかにされ日本国中に衝撃が走りました。拉致は国家的犯罪であり、主権の侵害および国益の観点から世論が盛り上がり、それらを背景に政府も毅然とした態度で交渉に臨んでおり、今後も粘り強く対応されることを望みたいと思います。
 米国は北朝鮮とイランとイラクを「悪の枢軸」と呼び、大量破壊兵器の開発をもくろむテロ支援国家と非難しております。現在イラクに対して国連査察団による査察が行われており、結果が一月下旬までに安保理に報告されます。米国は軍事行動の準備を着々と進めており、イラクの対応如何では一触即発の状態にあります。
 国内では長びく深刻な経済不況により過去最悪の失業率を示しており、改善の気配が見えない状況にあります。速やかな「景気回復」が待たれる所であります。また党利党略・自己保身ばかりが目につく政治の腐敗は目に余るものがあります。
 明るいニュースとしては日韓共催によるサッカーワールドカップでの日本の好成績や、小柴さん、田中さんのノーベル賞のダブル受賞は国民に明るさをもたらしました。
 本年も引き続き内外ともに厳しい年になりそうです。安全保障上の案件としては「有事法制」に続き、防衛庁の「省」昇格の法案が早期に国会で成立されることを期待したいと思います。
 今後の日本は現在陥っている混迷状況から脱却し、日本の姿を確立することが必要であります。
 陸上自衛隊の改編も着々と進んでおり、平成14年度の武器科関係の改編は次のとおりであります。
@ 西方後方支援隊: 西方直轄部隊の後方支援体制の変換に伴い、西方武器隊が廃止され、新編される。
A 第4後方支援隊: 師団の補給整備体制を整備する。武器大隊を廃止し、2個の整備大隊(全般支援大隊および直接支援大隊)を編成する。
B 九州補給処: 補給整備体制を改善する。物別部(武器・需品・通信電子・施設等)を廃止し、装備計画部・補給部・整備部を編成する。
以上の改編は3月27日に完了予定で進められております。
最後になりますが、本年の王土会総会は本誌別欄に御案内のとおり会場の都合で6月13日(金)に実施されます。総会には多くの会員の方々のご来場を頂き盛大に実施したいと考えておりますので宜しくお願いします。理事一同心からお待ち申し上げております。

  ◎ 講演会について
 今回の講演は久光総括理事にお骨折り頂き、海上自衛隊OBの山本誠氏にお願い致しました。会員皆様の多数の出席をお待ちしております。

(山本誠氏の略歴)
・ 昭和13年高知県生まれ
・ 昭和35年防衛大学校卒業(4期)
・ 元自衛艦隊司令官(海将)
・ 平成6年12退官
 山本誠氏はシーレーンに関する論文、講演などで知られているが、日韓安全保障分野での発言も多い。台湾問題に関しては、『正論』大島信三編集長との対談「金門島で波立つ台湾海峡を見つめる」、『正論』平成11年10月号がある。99年7月に台北で開催された国際会議「台湾海峡和平与安全国際論壇」に参加した山本氏は金門島を訪問し、(金門島は数年前までは軍関係者しか入れなかったが、最近は観光事業に力を入れている。)かっての秘密基地などを視察した。これに同行取材した大島信三『正論』編集長が、金門島を一緒に歩きながらおこなったビビッドな対談である。

  ◎ インターネット
 今回のインターネットは陸上自衛隊の師団等の改編について紹介いたします。
 平成7年に「防衛計画の大綱」が改正され、陸上自衛隊の部隊の改編が逐次推進されておりますが、陸上自衛隊を退官後年数が経ちますと、改編の状況について断片的には聞いたり、新聞等で読んだりする機会はありますが、改編の全体像についてはなかなか掴めない状況にあります。
  会員皆様の参考になればと考え、昨年の「軍事研究」(2002年8月号)に掲載された「新型師団・旅団群の全貌」(陸上防衛力研究会)の要約および「日本の防衛」(平成14年度版)のコラム欄記載の「西部方面普通科連隊の新編」を掲載いたしました。
 
新型師団及び旅団群の全貌
 防衛計画の大綱の別表において将来達成されるべき陸上自衛隊の戦力目標は、常備自衛官145,000人、即応予備自衛官15,000人、戦車約900両、、火砲900門とされ、基幹部隊としては、平時地域配備する部隊が師団8個、旅団6個、機動運用する部隊が機甲師団、空挺団、ヘリコプター団各1個、地対空誘導弾部隊が高射特科群8個となった。
 これら新型の師団・旅団の編成は、従来のような定形的なものではなく、配備される地域の特性、またそこで生起するであろう戦闘の様相に応じたものとなっている。即ち沿岸配備、戦略機動、政経中枢防衛、空中機動そして機動打撃である。改編後の師団の「タイプ別区分」は次表のとおりである。
   

沿岸配備のAタイプ師団
 緊要な沿岸地域、即ち海峡の肩部を狙ってくる敵を、でき得れば水際で撃破することを目指す作戦単位がこのタイプの師団である。具体的には、宗谷海峡部の第2師団(旭川)、津軽海峡部の第九師団(青森)、対馬海峡部の第四師団(福岡)である。 
 普通科連隊は3個、4個の場合は1個がコア化(平時は基幹要員のみ充当、有事に即応予備自充当)されているが、重迫撃砲中隊、対戦車中隊がある重タイプのものである。各連隊の少なくとも普通科中隊1個は軽装甲機動車化(第2師団は装輪装甲車化)される。
 第2特科連隊は現在、特科大隊5個・射撃中隊15個と大きな部隊となっている。内地師団の特科連隊は、普通科連隊と同じ数のDS大隊、GS大隊1個となり、各大隊は射撃中隊3個となる。
戦車部隊は、第2師団が連隊、内地師団は大隊である。第2戦車連隊は中隊6個、各普通科連隊に中隊1個を配属して連隊戦闘団を編成しても、なお中隊3個が残るから、幅広い運用が可能になる。
このAタイプ師団の目玉は遠距離ピンポイント火力を発揮する対舟艇対戦車隊(MPMS装備)が加わったことである。すでに第4が編成されて大分の玖珠に配備されている。
   
   

戦略機動Bタイプ師団
 侵攻を受けている地域、もしくは侵攻の危機が高まっている地域に対して、方面隊の作戦地域を越えて増援させる作戦単位が戦略機動タイプ師団である。このタイプの師団は第6師団(山形・神町)、第8師団(北熊本)、第10師団(名古屋・守山)となっている。
 どこに増援されるかは不明なのだから、あらゆる地形の所で敵機甲部隊との対決を覚悟しておかなければならない。しかも迅速な機動を求められるので、どうしても普通科部隊を中心とした戦力組成となる。戦車主体の部隊のような衝撃力はないが、均衡がとれて柔軟性に富んでいることが大きな強みである。
普通科連隊は四個、内1個はコア化されている。現在までのところこの3個師団の普通科連隊の編成はまちまちのようであるが、最終的には平成八年度に改編された8師団のようないわゆる重タイプ、普通科中隊4個、重迫撃砲中隊、対戦車中隊となる。各普通科連隊の普通科中隊1個は小型装甲車化される。
その他の部隊は、ほぼ内地型のAタイプ師団と同じだが、対舟艇対戦車隊も対戦車隊もない。対戦車能力は各普通科連隊に組み込まれている。
   

政経中枢防衛のCタイプ師団
 錯雑した地形の所で効果的に運用できる作戦単位、それが平成13年度の改編(第1師団)で誕生した政経中枢防衛タイプ師団である。このタイプは第1師団(東京・練馬)と第3師団(兵庫・千増)である。
 戦力の骨幹となる普通科連隊は4個、内1個はコア化される。普通科連隊は、AタイプとBタイプ師団の[重]、後述する旅団の[軽]の中間型ともいうべきもので、本部管理中隊、普通科中隊五個であり、重迫撃砲中隊、対戦車中隊はない。各普通科連隊の普通科中隊1個は小型装甲車化される。
 特科部隊は、特科連隊から射撃中隊四個の特科隊に縮小されている。戦車大隊、高射特科大隊などはBタイプ師団とほぼ同様である。
 この新しい師団は、都市部での大規模災害にも対応できるものとして期待される
   

機動打撃のDタイプ師団
沿岸配備のAタイプ師団、後述するAタイプ旅団が着上陸してきた敵をがっちりと拘束している所へ、機甲衝撃力を発揮して押し寄せて侵略者を一掃する。そんな任務を負うのがDタイプ師団である。
第7師団は、戦車連隊3個を基幹とし、機械化された普通科連隊、特科連隊、AWも装備する高射特科連隊、戦車を主体とした偵察隊など、陸上自衛隊で最良の装備を保有している。多くの部隊が装甲・密閉化されているので、限定的ながら核環境下でも作戦できるだろうが、これも日本でただ一つの作戦単位である。
   

沿岸配備のAタイプ旅団
在道のAタイプ師団をコンパクトにして、北海道のみに配備されるのがAタイプ旅団である。具体的には道東の第5師団(帯広)、道央の11師団(真駒内)が改編の対象であり、現在進行中の中期防(平成13〜17年度)中の平成15年度に5師団が改編される。
根幹となる戦力は、普通科連隊[軽]3個であり、それぞれのうち少なくとも1個中隊は在道のAタイプ師団と同じく装輪装甲車化される。このAタイプ旅団の詳細は明らかではないが、普通科連隊[軽]というのだから、第13旅団のものと同じく重迫撃砲小隊を持つ本部管理中隊と普通科中隊3個と考えられる。
特科部隊は自走化された「隊」であり、被支援部隊の普通科連隊が3個なのだから、射撃中隊3個が基本となる。さらに全般支援の1個中隊が加わると射撃中隊4個、在道の特科大隊より大きくなるし、内地の特科隊と同じ大きさとなってバランスがとれる。
戦車部隊は「隊」、戦車中隊3個と考えられる。これまでの在道戦車中隊は4個小隊・18両であったから、戦車隊といっても内地戦車大隊とほぼ同じ規模になる。
第5旅団は根室海峡部、第11旅団は津軽海峡部に配備されるのだから、海上にある敵舟艇にまで腕を延ばせる目玉の部隊、対舟艇対戦車中隊(MPMS装備)が加わる。高射特科中隊は近SAM小隊と短SAM小隊からなる。偵察隊にも戦車小隊があり、本格的な威力偵察が可能となっており、この点はAタイプ師団よりもすぐれている。
   

戦略機動のBタイプ旅団
敵に侵攻されている地域、もしくはその危険が迫っている地域に増援する任務を負う旅団がこのBタイプであり、Bタイプ師団のコンパクト化したものとなる。しかし、Bタイプ旅団の戦力組成から見れば、錯雑した地形において普通科部隊の特性を発揮して戦うCタイプ師団に近い。平成10年度に改編された第13旅団(広島・海田市)がこのBタイプ旅団であり、続いて第2混成団(善通寺)もこれに改編されることになる。
根幹となる戦力は、普通科連隊[軽]4個であり、うち1個はコア化されている。普通科連隊[軽]はAタイプ旅団と同じであるが、少なくともそれぞれの普通科中隊1個は軽装甲自動車化される。
特科隊は射撃中隊四個、戦車中隊は小隊四個であるが、それぞれ内1個はコア化されている。対戦車中隊は重MAT装備であり、一応の対戦車能力を備えている。
   

空中機動のCタイプ旅団
 地上機動ではとても間に合わない緊要な時期と場所に対して、放胆な空中機動をなし、攻撃においては奇襲を追求し、防御においては縦深すべてを使った粘り強い戦闘ができる作戦単位、それがCタイプ旅団である。平成12年度に登場した第12旅団(群馬・相馬原)がこれであり、かなり将来までこのタイプの旅団は第12旅団のみとなるであろう。
戦車部隊がなくなったこと、強力なヘリコプター隊が編成にあることが特徴であり、その多の戦力組成はBタイプ旅団と同じである。
旅団の足となる第12ヘリコプター隊は、OH―6観測ヘリ四機、UH―60JA多用途ヘリ8機、CH―47J/JA 8機を装備し、この全力で普通科連隊[軽]1個をヘリボーン化することができる。
   

その他
 沖縄の第1混成団はどうなるのだろうか、少なくとも平成17年度までの中期防衛力整備計画には改編の計画はない。
 現在の第1混成団の編成は、普通科中隊2個を基幹とする第1混成群、高射中隊4個の第6高射特科群、そして第101飛行隊、第101不発弾処理隊、第101後方支援隊などとなっている。
 沖縄の特性、すなわち離島が多いこと、米軍が存在していること、激烈な地上戦の戦災地であることなどから、ホーク部隊や特別な部隊を抱えざるを得ず、現状維持が最善であり、Bタイプ旅団に改編することは無理であろう。第1旅団と名称は変えるであろうが、内容は混成団のままであると考えられる。
西部方面普通科連隊の新編
わが国は約5,000の島嶼を有しています。全国に約200ある有人の島嶼のうち、約九割は西部方面隊管内(九州・沖縄方面)に所在しています。これらの島嶼は、広範囲に分布し、かつ、九州から遠く離れて存在するという地理的な特性を有しています。そのような島嶼におけるゲリラや特殊部隊のものを含む侵略行為や災害に対し、迅速かつ機動的に展開して対処する態勢の確立が非常に重要です。陸上自衛隊では、そのような島嶼での対処能力の充実・強化を図るため、平成14年3月27日に西部方面普通科連隊を新たに編成しました。
西部方面普通科連隊は、西部方面隊の直轄部隊として、相浦駐屯地(長崎県佐世保市)に編成されました。西部方面隊の直轄部隊として編成されることにより、西部方面隊管内に分散する多数の島嶼へ柔軟に展開することが可能になります。このような師団などの隷下に属さない方面隊直轄の普通科連隊の編成は初めてのこととなります。同連隊は、3個普通科中隊などからなり、約660名の隊員で構成されています。
西部方面普通科連隊は、島嶼での捜索能力や対処能力を強化するため、すべてヘリコプターに搭載可能な装備品により編成し、島嶼への迅速・機動的に展開できるようにしました。また、指揮通信能力を増するために遠距離に対応した通信器材を装備するとともに、情報収集能力を増強するために監視器材を充実させました。さらに、同連隊の一部は精強なレンジャー隊員で構成されています。これらにより、同連隊はゲリラや特殊部隊による攻撃への対処能力が強化されています。
また、このような各種能力の充実・強化により、島嶼において災害が発生した場合においても、同連隊は迅速に島嶼に展開し、災害状況の把握、通信の確保、被災者の救助、各種住民支援などを行うことが可能となり、高い島嶼災害対処能力を保有することになりました。
     
       編成完結式において行進中の隊員

 ◎ 
会員の近況

      岩手県九戸郡  大杉 榮一
 思いがまゝ
 めざましニュース、ウォーキング、スイミング、報道2001、「みのもんた」のおもいっきり、ドキュメンタリー等の鑑賞が私の日々のパターンである。「医食同源」食を節制し少しでも長命し、世の変遷をこの目で見たいと思っていたが、この辺で舵を切り定めのまゝ終焉の地に着地してもよいのではないかと思うようになった。今まゝで思いついたら時を厭わず旅をして癒してきたが、次は日本海沿岸の荒削りの風景を楽しみながら四国まで、同じ釜の飯を食った北海道の友と(加齢重ねるとともに臆病になってきたが)車で足をのばしたいと計画している。
軍国少年から変転59年の拘束からやっときた気侭な身の醍醐味を堪能し平和を甘受しているが、何時の日か「テポドン」の洗礼を受ける時が来るのだろうか、また北朝鮮が震撼させるようなことをしでかすのではないか。戦後180度転換再生し、また至福から180度地獄の底に落ちるのであろうか。次の総会の頃には良い方向に向かっていることを願わずにはいられない。 心配性の老爺

       東京都杉並区  片桐 淳二
 会報なつかしく、拝見しております。 私の方 小さな楽しみをかみしめ「ひねもす、のたりかな」の毎日を静かに丸々と過ごしております。皆々様の御健勝と御発展をお祈り申し上げます。

       茨城県土浦市  木村 久幸
 昭和30年新設された関処弾薬部を振り出しに、武校・武処・調本と22年弾薬一筋で勤務し、その後勤めたビルメン会社も20余年設備管理を担当して終わり、漸くのんびりした日々を過ごして居ます。
還暦を過ぎた頃から、家内をナビゲータとして車の旅を楽しむようになり、西は紀伊半島を一周したり、北は八甲田から男鹿半島を走り東北を半周し、秘湯や景色を楽しんで来ました。
70歳を過ぎると、高血圧、不整脈等持病が増し、家内や子供達が不安がり、交通規則も紅葉マークを要求し、段々長距離の車の旅行は電車に変わってきました。電車やバスを利用すると、一寸した寄り道が出来ず、接続時間や田舎は便数が少なく、計画は制約され不便になりました。車による気侭な旅は、体力・気力がある70歳前半迄ですね。
皆様には健康に留意され、楽しい毎日を過ごされることを祈ります。

       埼玉県鳩山町 柴田 次男
平成13年5月25日私は、埼玉医大付属病院で大腸癌の摘出手術を受けた。奇しくもこの日は56年前私が、14歳の海軍特別年少兵として広島県大竹海兵団に入団した日であった。
運動をしていても病気にならないという保証はないが、たとえ病気になっても闘病生活に堪えられる体力があり手術後の回復も早いことを体験することが出来た。
私は、もう35年以上ジョギングを続けており自他共に健康には自信を持っていたが今回大学病院の内視鏡検査で、「こんな大きな腫瘍見たことない、よく我慢しましたね後一週間で腸閉塞でしたよ。」と宣告され愕然とした。
手術後、体温・脈拍ともに正常に戻り体調は50才代の感じになった。ベッドに座れるようになるとすぐベッドの上で出来る体操を朝晩続けていたので体重は10キロ落ちていたのに退院後の生活にほとんど違和感はなく、7月1日からはラジオ体操に参加することが出来た。
健康の三要素は、栄養・休養・体操と言われている。栄養と休養はそれぞれ食欲、睡眠欲という本能の働きがあるが、運動だけは動機づけと継続する意志が必要である。人間は、加齢とともに筋力と柔軟性が衰えてくるが適当な運動を続けることによってこれを遅らせることが可能である。生活習慣の中に運動をとりいれ健康で長寿を全うしたいものである。
私の近況は、毎日0520起床、0630からラジオ体操クラブの皆さんとラジオ体操第一・第二に続いてモーニングストレッチ、更に若さを保つ軽運動を加え合計約20分体をほぐしてから、約6キロゆっくりジョギングを楽しんでいます。夕方は、テレビを見ながら、膝のストレッチ・顔こすり・脚もみ等の運動をやるのが標準的な日課となっています。
運動を通じて地域の健康づくりに少しでも役立つことを願って、ラジオ体操クラブと自彊術健康体操クラブの代表を引き受け、会員の皆さんと一緒になって楽しい健康づくりの輪を少しづつ広げています。

        横浜市神奈川区   勉
 調本横浜支部を最後に退官20年が経ち、会社勤めも卒業、平成11年から全くフリーとなりました。最近の車の性能は目覚ましいものがあり驚きですが、思い出すのは武処時代に携わった車両の廃車基準が果たして今の車に適用できるかななどと要らぬ心配をしています。
 現在、趣味と健康を兼ね近隣をビデオで撮り歩き、PCでノンリニア編集等に明け暮れてボケ防止に努めています。たまには区役所等から各種行事の撮影等を依頼され結構忙しくしています。

        千葉県柏市  鳥谷 雅也
 私の武器関係との最初の出会いは中学2年から4年までの戦争中の動員で、小倉造兵廠での航空機搭載の20ミリ機関砲の遊底の製造で、1週間毎の昼夜交代のフライス作業でした。それから自衛隊の32年間、最初は射統、後半はミサイル関係、会社勤務の8年間、現在は財団法人日本特許情報機構の米国特許データベース作成の火器、弾薬、ミサイル担当の下請けで6年間、計50年間、特許関係は進行中でボケ防止とライフワークとして今後も続けたいと思っています。射統科教官時代の75ミリ高射砲が砲身の中心に航空機を追随するシーン、飯塚時代の裸で山笠に乗ったシーン、ホワイトサンドでホークが命中し感激したシーンが今でも夢に出てきます。
 現在、余暇利用の中心になるのは、家内共々の社交ダンスで、2人の先生について週4日と楽しんでいます。昨年11月には、ウィーンで現地の先生にウィナーワルツのレッスンをして貰い、少し前には、ニューヨークの黒人街でのジャズに合せてジルバを踊ってきました。冬には仙台時代に教えて貰ったスキーで柏市のスキー連盟シニアクラブに入会、毎年数回、北海道、東北、関東のスキー場に合宿して楽しんでいます。また、片桐、田沢、西田の諸兄と月1ゴルフ?、おしゃべり会?を楽しんでいます。このような環境造りを教えて頂いた武器の諸先輩、友人、後輩に心から感謝しています。これからも皆さん宜しくお願い致します。

     静岡県御殿場市  山下 等
 近況。平成9年7月14日糖尿病の自己治療も甲斐なく空腹時血糖値800mg/dL(健常者は90)という状況で入院。胃・腎臓の疾病を併発(合併の初期)していました。39日目に退院。じ後在宅治療に専念しています。インスリンの朝夕2回の定時注射、食事制限(1600kcal。自衛官の1/2の熱量)、運動療法(ウォーキング20km/日、3回に区分して実施。午前・午後・夕食後、所要時間5時間)、28日ごとの医師による診断を受けています。当分は脳血管・心臓血管の目づまりはなさそうですが油断はできない状態です。旅行や色々な会合は当分出席できません。あしからず。

      北海道恵庭市  鷲見 清一
 退官して以来、隊友会の新聞配りをして21年、病院通いをしながらパソコンや、自分史作りに今意欲を燃やしています。皆様のご健康をお祈り致します。

      北海道千歳市 渡辺 宇喜雄
「北の国に居を移して40年余り」
大分前のベストセラーの題名ではないが、「気が付けば」長い間この地に住んでおります。思えば40数年前、転属で札幌に赴任して以来、道内転居で千歳に移った外、周辺での小移転や一時的な入校等以外津軽の海を超えたことはなく、今日に至っております。ここにしがみつくほどの理由があったわけではなく、より善い地を求めて移転するか生来の面倒臭さからそのまま居座るかと天秤にかけたところ、後者に軍配があがっただけです。それとともに当地は寒冷積雪地のため住みにくいこともあるが、反面自然が豊かで広大な地域が広がり、又夏の涼しさなど魅力ある地域でプラス面の多いことも現実です。
その後はどうするかという問題が残っていたが、それは至って簡単私以外の家族は皆「どさんこ」なので軍配通りで物言いをつけようがありません。そのまま今住んでいる処が正解であり「終の住栖(ついのすみか)」になったわけです。
これからもこの地において第四コーナーを回ってしまった人生の行跡をかみしめながら、なるべくゆったりとしたリズムで四囲を眺めながら楽しくすこやかに歩んで行きたいと思っております。

  ☆ 新 入 会 員(15年4月1日現在)
     「どうか宜しくお願い致します」
岡本 厚(善通寺駐業)   古賀 美好(富野弾支)
小林 正志(武校)     下塚 勢二郎(5SSMR)
早田 清美(補統本部)  廣田 博(補統本部)
前田 優(九処)       山本 登(武校)
高以良 和雄(契約本部) 湯川 正修(補統本部)
齋藤 隆夫(中央業務支援隊)

  ★ 訃 報
「心からお悔やみ申し上げます」
吉村 克美 (東北処) [平成13]
(会報21号発刊以降王土会事務局で把握した範囲の物故者のご氏名を掲載しております。)

◎ 理事会構成メンバー
代表理事   新井 光雄 (平成4年退官)
総括理事   久光 禧敬 (平成5年退官)
理事      松尾 昭 (昭和54年退官)
同 馬渡 義明 (平成元年退官)
同 瀬尾 一彦 (平成7年退官)
同 澤田 和明 (平成9年退官)
同 田中 敏勝 (平成9年退官)
同 柚本 計悟 (平成10年退官)
同 忰田 登志男(平成10年退官)
同 大屋敷 博 (平成13年退官)

編集後記
▽多数の会員の方に近況等の投稿を頂き有り難うございました。特に、紙面の都合を考えて頂き、3案の原稿を作成して送付して頂いた会員の方もおり恐縮しております。
▽対人地雷禁止条約(オタワ条約)に基づき、政府が進めてきた対人地雷約100万個の廃棄作業が2月8日作業開始から3年で完了しました。「最近の装備品の紹介L」掲載の「対人障害システム」は対人地雷の代替防衛手段として開発されました。


















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