目次
1 ご挨拶 代表理事 高木謙次
2 武器学校の「雄飛の松」病害虫に勝てず
3 「職種き章」の制定決まる
4 総会のお知らせ
5 移り変わりゆく武器補給処
6 会員の近況
7 事務局からのお願い
8 本会の本部・事務局等の紹介
9 編集後記 
王土会会報 第4号 (6.4.1)
  ご 挨 拶
         代表理事 高木 謙 次
 全国の王土会会員の皆様、桜前線北上が報じられ、まさに陽春の候を迎えましたがご健勝でお過ごしでしょうか。
 今回から時期を変えて開催を予定しております本年度王土会総会の日が近くなりました。
 気候の良い季節でもありますので、役員一同皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。
 当会の運営は、皆様のご協力のもと、現役関係各位のご支援を頂き、お陰様で順調に推移いたしております。
 最近の状況をふまえ、既にご承知の事項或いは会報記載事項等と重複するむきもあろうかと存じますが、要約してご報告申し上げてご挨拶にかえさせていただきます。
1、会費制への移行状況について
  前年度の総会でご承認頂いたことにより本会は会費を主財源にして運営されることになりました。早速その事務体制を整備して徴収事務を進めて参りましたところ、現在までに850名余の方が年会費を納入されております。
 なお、名誉会員は57名です。
 これにより今後の会運営の財源基盤が確立されたものと受け止めております。
 今後ともこの状況を維持向上していきたいと存じますので宜しくご協力のほどお願い申し上げます。
2、会員名簿の改正更新について
 既に5年経過しました会員名簿の更新は、当面の急務でありましたが、関係各位の努力により昨年末に完成することが出来ました。
来る総会時には、面目一新した名簿を皆様にお渡しすべく準備を致しております。(送料を必要とする場合には送料をご負担頂くことになっております)
3、会報の活用と充実について
 事務的ご連絡のほか、年1度の総会の間隙を埋めて皆様に必要な情報をご提供申し上げる、或いは総会欠席会員に必要事項をお知らせする等の意図で会報を皆様に配布させて頂いております。
 今後とも財源の許される範囲で皆様のご要望に合致した内容にして、ご覧になりやすい形でお届けするべく努力していきたいと思っておりますので、記述内容等について皆様のご意見等をお待ちいたしております。

 武器学校の「雄飛の松」病害虫に勝てず

 会員の方なら必ず一度は仰ぎ見た武器学校本部庁舎前の銘木「雄飛の松」も、度重なる病害虫の攻勢には如何なる薬石も効なく、遂に切木の止むなくに至ったようであります。
 昭和15年、土浦海軍航空隊記念行事の一環として近隣から移植され、以来、50有余年この地のシンボルとしてその雄姿を誇ってきました。
当時、樹齢130年ともいわれたこの老い松は「雄飛の松」と命名され、この地から巣立ち、国のために殉じた多くの予科練習生を優しく見送り、更に、戦後は我々会員をはじめ、多くの武器科隊員の心の糧として心身の鍛練のあい間にうるおいを与えてくれました。
時代とともに施設等の移り変わりゆく学校の中にあって、その優雅な姿をいつまでも守り続けるべく、歴代の学校長をはじめ多くの関係者及び専門造園業者の真摯な努力が払われてきましたが、昨年ごろから急一速にその樹勢に衰えを見せ始めました。
 このため、専門家によるあらゆる手立てが試みられましたが遂に、元気な姿に復することなく、近々、残念ながら切木せざるを得なくなるであろうと言われております。
 これからは、あの見事な「雄飛の松」を見ることができない学校の表玄関に立つたとき、なにか心の中にもポッカリと大きな穴が開いた感じを持つのではないでしょうか。
 寂しいかぎりです。
          

  「職種き章」の制定決まる
 陸上自衛隊隊員に各職種への愛着と誇りを持たせようと以前から「職種き章」の制定が検討されていましたが、ようやく実施が決まり、デザインが公表されました。
これが武器科の「職種き章」です。
「火炎弾と兜に見たてたスパナー」がデザインされております。
 大きさは3p前後、黄銅に金メッキがしてあり、両襟につけて、ひと目見れば職種が分かるようなデザインとなっております。
 着用者は1佐以下、職種の決まった2士までの陸上自衛官で、常装冬服と1種夏服の両襟に付けられます。
 着用は本年3月31日から始まり、全員に行き渡るのは8年度までかかるようです。
                  

 総会のお知らせ
 第32回王土会総会を左記により実施の運びとなりました。年1回の顔見せですので、万障お繰り合わせの上、奮ってご参加下さい。
特に、平素お会いできない遠隔地からの方のご来駕を心待ちに致しております。
 日時 平成6年5月20日(金)18時〜20時
 場所 グランド・ヒル市ヶ谷 (市ヶ谷会館本館隣)
 会費 7千円(当日会場で申し受けます)
 『昨年度から会場が市ヶ谷に変わっておりますので、
 お間違えのありませんようにお気を付け下さい。 』

 移り変わり行く武器補給処
 武器補給処本処、或いは十条支処から縁遠くなって久しい方々も噂でお聞きかとも思いますし、最近の両駐屯地の変貌を眼の当たりに見ておられる方々にも、「武器のメッカ」は将来どのように移り変わっていくのだろうかと、関心をおもちのことと思い、今回は陸幕武器化学課から「武器補給処の現状と今後の動向について」として紹介をしていただくことといたしました。
長期にわたる事業のため、不確定要素も多く、現時点では全てをご紹介できないようですが、今後とも推移を見極めて、逐次ご紹介していきたいと思っております。

 ◆◆◆◆◆◆◆◆
 会員の皆様ご案内のように平成2年度から防衛庁本庁庁舎移転事業(施設再配置工事)が着々と進められております。
 これにより、今秋には東部方面総監部が朝霞に移転出来るよう準備が進められておりますし、最終的には防衛庁が六本木から市ヶ谷に移転することになっております。
 この事業により東京近郊の6ヶ駐屯地でそれぞれ移転が計画されていますが、武器補給処本処及び十条支処もその対象になっており、霞ヶ浦及び十条の両駐屯地では大規模な建設工事がここ数年にわたって続けられております。
 昨年秋には、霞ヶ浦には中央兵略中枢に相応しい、素晴らしい6階建ての武器補給処本部庁舎が完成しましたが、現在も、これまでには思いも寄らなかったような巨大自動倉庫等の補給整備施設、或いは生活環境の充実を図った8階建ての営内隊員宿舎等が続々と建設中であります。
 また、十条駐屯地でも後世に残したいような、あの懐かしい赤煉瓦の建物も逐次取り壊され、新庁舎建設の準備が着々と進んでおり、これらの工事が順調に進めば、平成9年には両駐屯地は近代化されたすばらしい駐屯地に生まれ変わることでしょう。
一方、この事業に並行して将来の防衛体制等に有効に対応できる中央兵站体制を確立するために、現在五個ある武器、通信、施設、需品及び衛生の各中央補給処及び資材統制隊を再編成して、補給統制に任ずる本部と東部方面隊を支援する補給処(全国支援を併せて実施)を編成する陸上自衛隊創隊以来の抜本的な改革事業が進められております。
 これによれば、武器補給処の統制部門は十条へ、現業部門は霞ヶ浦へそれぞれ集約されることになり、今後処の全力をあげて移転準備が進められることとなります。
 細部につきましては、現在検討中のところもあり、可成り流動的の部分もありますので、次の機会に譲りたいと思います。
 会員の皆様をはじめ我々が、40数年の間聞き慣れ、かつ親しんできました武器補給処や十条支処の名称も数年後には、陸上自衛隊のリストラにより消え去る運命にあり、また、霞ヶ浦及び十条駐屯地も各職種や陸、海、空の所在する共通駐屯地になる計画ではありますが、これを武器職種大躍進の契機にしたいものと考えております。

 会員 の近 況
 ☆昨年度秋の叙勲
  「おめでとうございます。」
 勲二等瑞宝章
 近藤 靖(北部方面総監)
 勲三等瑞宝章
 馬場 良雄(武器補給処長) 』
 勲四等旭日章
 廻間芳雄(関西地区補給処副処長)
 ☆新入会員
  「宜しくお願い致します。」
 玉木紘道(北方武) 佐々木博(十条)
 岡田 章(武 校) 園山繁行(西方総)
 原武 正(霞浦業) 小野昌美(武校)
 松島 勇(武 校) 大黒幹郎(衛 処)
 宮崎繁行(九 処) 来崎秀光(東方総)
 谷口隼人(武 校)
 ★ 訃 報
「心からお悔やみ申し上げます。」
 相前 聰( )[4.3.18]
 綿貫兼吉(陸幕)[4.5.30]
 隈部廣雄(北処)[5.5.7]
 大矢信道(武校)[5.11.12]
 花摘孝三(武校)[6.2.13]
 寺田清七(十条)[6.2.22]

  事務局からのお願い
 昭和37年に王土会が発足されて以来早くも30有余年という長い歴史を築くに至り、会員の数も1300名に及ぶ大きな組織となった今日でありますが、この長い歴史と会員の増加に比例して悲しい訃報に接する機会も年々増えてきております。
 本会としては、訃報に接しました場合には、事業の一環として弔意を表すべく、弔電及びお香典をお送りしておりますが、時には事務局の方で承知していないことがあり、ご遺族に対し礼を失している場合が生じてきております。
この紙上で、このような事を申し上げるのもなんですが、日頃から、ご家族の方にも本会の存在、主旨をよくご説明頂き、万が一の場合には、本会事務局にもご一報いただけますようお話をしておいて下さい。
また、各会員におかれても、身近な会員の訃報に接せられた場合には、念のため本会事務局の方へご連絡下さいますようお願い致します。 "

 本会の本部・事務局等の紹介
 会則により、当会の本部を陸幕武器化学課に、事務局を十条支処におくことにしておりますが、それぞれにおいて実際にお世話頂いている方々のご紹介が遅れていましたので、あらためてご紹介致します。
 なお、本部においては、特別顧問の武器化学課長をはじめ総括班の方々に現役の活躍状況についての情報の提供、各種資料の作成などのご協力を頂いておりますし、事務局においては、本来業務の傍ら合間をみて会費の徴収、会員の動向把握、通信連絡業務、総会資料の作成など、会運営の底辺となって支援をしていただいております。
 会員各位からのご連絡、通報なども快く受けて頂けますので、これからもご活用頂ければ幸いです。
[特別顧問]
 陸上幕僚監部武器化学課長
 1佐 林 勝廣
 [本部]
 陸上幕僚監部武器化学課総括班
 1佐 大谷義信(総括班長)
 3佐 伊手功徳
 [事務局]
 武処十条支処総務部総務課援護班
 事務官 大塚徹也(援護班長)
 准尉 村上正一
 事務官 村上悦子
 [役員]  (理事)
 (代表)高木謙次 (総括)松尾 昭
 (担当)荒海 巌 稲見達之 財津永武
    馬渡義明 安廣行正

 ◎ 編 集 後 記
 お陰様で会報も第4号の発刊となりましたが、残念ながら、まだ事務局からの一方的なお知らせの域を脱することができませんでした。
 やはり、僅かな紙面ではありますが、会員相互間のコミュニケーションの場として活用されて初めてその使命が達せられるのではないかと編集のたびに自問自答いたしております。
 特に、総会にはなかなかご出席できない地方にお住まいの方々での小グループなどの近況などお寄せ頂ければ、是非ご紹介して紙面を賑わせたいものと願わざるを得ません。
 会員皆様からのご一報、心待ちに致しております。

 











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